遠隔【学部ゼミ】 平田オリザ著「わかりあえないことから」
2020/04/05
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今週火曜日は,学部生2人との学部ゼミ.3人とも近くにいるにもかかわらずZoomを使ってゼミをするという不思議な環境.
平田オリザ著「わかりあえないことから」の読書会を通して,対話について考えました.
圧巻だったのは,Nさんが,対話をテーマにした英語の論文を検索し,読み込んできたことです.関連する文献を読もうとする姿勢に感激しました.
その論文は,平田オリザ同様,多様性のある中でのコミュニケーションを志向するというものでした.しかし議論していくうちに,その論文には授業の活性化のために「察し合う文化」への依存が埋め込まれていることを発見することができました.多様性のある中でのコミュニケーションを目指しつつも,同質性の中での「察し合う文化」に依存しようとするというこのダブルバインドの構図に,論文の筆者自身はもしかしたら気づいていないのかもしれないというのが我々の推測です.
アドレナリンが放出されるいい時間だったなあ.
「主体的・対話的で深い学び」がキーワードとなっている教育界ですが,果たして「主体的」とは何か,「対話的」とは何かという問いについて,一人一人の教員に解はあるのか.
借り物ではない自分の言葉でそれらについて語れる教員として彼らが現場に羽ばたいていくことを目指し,一緒に学び,考えていきたいと思います.
#読書